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家づくりコラム

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25.12.11

【おうちの豆知識】壁紙の歴史

家づくりでは欠かせない「壁紙」。
部屋の雰囲気や快適さに大きく影響する重要な要素ですが、壁紙はいつ・どこで使われ始め、どのように発展したのでしょうか?

■壁紙の始まりはヨーロッパ

現物として残っている壁紙で一番古いのは、16世紀初めのイギリス、ヘンリー8世が出した布告文です。この裏面にザクロの模様を一式刷りした紙が1911年にケンブリッジで発見されていますが、文献上では8世紀頃からすでに紙に意匠を印刷したものを文房具屋紙に貼られていたことが記録されています。

16世紀に入り、印刷技術の進歩にともなって壁紙は内装仕上げ材としてヨーロッパに広く普及していきました。

■日本の壁紙の始まりは?

日本では紙を加工する文化が中国から伝わりましたが、初めは屏風や襖、障子などの装飾用として使われていました。壁紙として紙を使用し始めたのは17世紀です。茶屋の腰壁に表面の塗り仕上げの砂が落ちないように貼ったのが始まりと言われています。

■あのバッキンガム宮殿で日本製の紙が使われた?

江戸時代になるとオランダから金唐革(きんからかわ)が輸入されました。金唐革は皮の表面に文様を浮き上がらせ、金泥などで彩色したもので、工芸品や壁の装飾に使われていました。しかし、鎖国中の当時、日本では入手困難な品物だったため、和紙を使った代用品が作られるようになり、明治時代には大蔵省印刷局が中心となって製造・輸出されました。これが「金唐革紙」で各国の博覧会で紹介されてからヨーロッパ中で大人気になりました。

金唐革紙はなんとあのバッキンガム宮殿などヨーロッパの多くの建物でも採用され、国内では鹿鳴館など明治の洋風建築にも用いられてきましたが、その多くは消滅し、現存するのは数カ所だけという貴重な文化財となっています。

■現存する最古の金唐革紙は沼津の小学校に!?

貴重な文化財となった「金唐革紙」ですが、日本に現存する最古のものはなんと静岡県沼津市の愛鷹小学校にあります。愛鷹小学校の旧校舎は昭和5年に箱根離宮西洋館を払い下げた建物で、平成9年になってこの存在が確認されました。
明治に作られた日本の宝ともいうべき貴重な壁紙が発見された奇跡に歴史のロマンを感じますね!

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